ラドン温泉における問題点

投稿者: | 2017年4月30日
戦前の測定では日本のラドン温泉はかなり高いところが多かったようですが、現在ではどこもラドン濃度が低下しているようです。特に東北の大地震が起こってからは地価が振動し地熱が上がり、地下水のラドン濃度が激減しています。その代り空気中のラドン濃度は上昇しています。ですから空気中のラドンを測ることが最も地震予知には有効です。

白骨温泉の偽装事件で今まで永久ライセンスだった温泉登録が10年に1回測定し直さなくてはなりません。ところが上記の理由でどこもラドン濃度が激減しています。熊井温泉は福岡では3位でしたが、現在は1位です。何故ならばラジウムを含む花崗岩はふつう1000メートルの地下にあります。ところが熊井温泉では数メートルから花崗岩層があり、地熱の上昇とか振動には左右されず、2回目の温泉分析でも現在の高いラドン濃度を保っています。地質学的に熊井温泉の地盤は極めて珍しいところです。

ラドン温泉について知っておくべき重要なことがひとつあります。それはラドンガスが空気より7.7倍重たいということです。多くのラドン温泉の浴場ではドアが開けっ放しであったり、露天であったりして十分なラドンが吸収できていません。ラドン温泉に入るときは内風呂もしくは家族風呂のような密閉空間で療養することが大切です。