人の言葉は心のフルイに掛けて聞け

投稿者: | 2010年12月10日
                      
                           花盛りの皇帝ダリア                       
 私はメンタル相談をメールではしないようにしている。というのは言語は左脳を使うからメールでは右脳を働かすことが出来ない。右脳は直感の役割をしているので、相手の目の動きや言葉の抑揚などを感じ取ることが出来る。人と話しているのは左脳ばかりではなく、脳の右半球と左半球を使いその協調作用で、互いに正確なコミュニケーションをとっているのである。だがパソコンのメールでは左脳の作用が中心となり、相手も気持ちや感情が分かり難いのである。従って誤解も生じトラブルも起こることがある。相手が見えないで言ってはいけないこともずばずば言ってしまう。メールばかりしていると右脳が退化すると言っても過言ではない。心療内科医の商売は主に右脳を使うのである。

 しかし、逆にこういうことも言える。相手の感情的な言葉や攻撃的な言葉を受けたとき、右脳機能を停止し左脳だけ使えばよい。相手の発した情報だけを常識的に聞けば良いと言うことである。そして相手の心理を右脳でつかむのである。そうすれば相手の言葉を冷静に聞くことが出来、相手の裏の心や本心を知ることが出来る。何分も小言を言われてふるいにかけてみると何も残ってなかったと言うこともある。

 心療内科の外来には特に女性患者が多いが、お局様攻撃などの対人関係や上司のイジメをまともに聞いてうつ病になっている患者が多い。相手の言葉は左脳のふるいにかけ要件のみ聞き、余計な言葉や嫌みで自分の右脳を混乱させずに、前後左右過去未来を見渡すことの出来る右脳を正しく使えば、その人は真のコミュニケーションの達人と言える。
カテゴリー: 統合医療日記

熊井 三治 について

経歴 西洋医学、東洋医学、環境医学、自然療法などの多面的医療を展開しています。多くの友達申請有り難うございます。申し訳ありませんが、基本的には知人友人を中心と致しておりますので、宜しくお願い申し上げます。 自己紹介をカスタマイズ 鞍手クリニック 院長 Director 以前の職業: 朝日新聞西部本社の所長・産業医 出身校: 鳥取大学医学部 福岡県立東筑高校に在学していました