熊井温泉


熊井温泉発見の推移

熊井温泉は今から15年以上前に、熊井医師が自分の息子のアトピーが、あらゆる専門医を受診するも治らないのに業を煮やし、水道水を子供に一滴も飲ませないようにするため、実家の田舎に井戸を掘ったことから始まる。熊井医師は最後は診療所で息子に強力なステロイドホルモンで治療をしていたが、井戸水を飲ませ初めて1年後には年間56本使っていた軟膏が24本となり、次の年は2本となり、3年後にはもはや軟膏を必要とすることはなくなり、アトピーはほぼ完全に消失した。

 その後熊井医師はガンの統合医療をするためにその故郷に9年ほど前に鞍手クリニックを建てた。クリニックにはその井戸水を使っていたが、スタッフより2階のトイレの水が出ないという苦情があり、将来のことも考え2本の井戸を掘った。その時にボーリング屋があまりにも花崗岩層が浅かったため、その地層の極めて珍しい特殊性を熊井医師に伝えラドンを測定するように強く勧めた。

 そこで熊井医師が温泉分析を福岡県保健環境研究所に測定をたのんだところ、この2本の温泉と、過去に掘ったがミネラルが強く飲めなかった井戸に、高濃度のラドンがあることが分かり、その後3年の歳月をかけて3本の井戸の温泉登録を完了し、現在遠方からも多くの人々が温泉水を求めていている。

熊井温泉源泉地ラジウム・ラドン

源泉地に運び入れた砂利の自然放射線は0.06マイクロシーベルト/時間であるのに対し山肌の岩石からは0.51マイクロシーベルトの高い値を示し、これは玉川温泉の北投石に類似する。

アルファ線とマイナスイオン

熊井温泉3号泉の風呂の放射線量は0.53μSV/hr と高い。また山野に転がる石を集めるとマイナスイオンが上がり、イオンシンチは411個/cm3のマイナスイオンを数えている。

酸化還元電位について

還元水という言葉が流行しているが、基本的には酸化還元電位が低い水のことを言う。また活性酸素を除去する活性水素を含む水として、やや過大に宣伝されている感じもある。 しかしながら、還元力のある水はエネルギーが高く抗酸化作用がある可能性は十分考えられる。生体水や皮膚などは還元性であり、好ましい程度の還元水を飲むことは、生命作用に望ましいと考えられる。酸化還元電位が200mV以下を還元水という。一般にアルカリイオン水などのPHの高い人工水は還元電位が低くなる。水道水は700mV前後と酸化還元電位は逆に高い。

熊井温泉水の酸化還元電位

3号泉 80mV 4号泉171mV 5号泉 22mV

酸化還元電位の測定は測定器が安定していないので実際には難しい。言い方を変えると酸化は老化で還元は若返りである。
具体的にはクギなどの錆び実験が分かりやすい。

したがって還元力のある水はエネルギーが高く、植物の成長を助けることが出来る
(温泉水と水道水の比較、アマリリスとヒアシンス)。

美味しい水の条件と熊井温泉水(4号、5号)

1)蒸発残留物50~200mg/L
 4号泉127mg/L、5号泉546mg/L
2)硬度50mg/L以下
 4号泉45mg/L、5号泉238mg/L
3)遊離炭酸3~30mg/L
 4号泉22mg/L、5号泉13.2mg/L
4)残留塩素0.4mg/L以下
 4号泉(-)5号泉(-)


熊井温泉4号泉のその他の特徴

温泉法ではメタホウ酸は厳しく制限されている。メタホウ酸は元来目薬の消毒薬である。
メタホウ酸が10mg/Lある温泉には下水道が義務付けられているが、4号泉はメタホウ酸は0mg/Lであり問題はない。むしろ温泉効能として肌や胃腸によいメタケイ酸が30.3mg/Lと多く、飲用水としては理想的である。
なお4号泉はカルシュウムが8.4mg/Lマグネシュウムが4.1mg/Lとそれぞれ高く、その比Ca:Mgが2:1と黄金比率を呈している。
その他銅イオン0.01mg未満、鉛イオン0.01mg未満、総水銀0.5mg未満、カドミニュウム0.01mg未満さらには地下水には良く含まれている総ヒ素も0.001未満と主な有害金属は全て感度以下の安全値以下である。また酸化還元電位も170mV~180mV(源泉地)と低い。
また、日本には飲料水中のラドンの基準はないが、ラドンも厳しいアメリカの基準以下となっている。

飲用熊井温泉4号泉水のまとめ

4号泉は3号泉や5号泉と比較し、ラドンもミネラルも少なく温泉効能としては劣るが、美味しい水の条件を全てクリアしており、特に有害ミネラルやヒ素が感度以下で安全性が極めて高い。さらにカルシュウムとマグネシュウムのミネラルバランスが黄金比率を形成している。
温泉特有な有害物質メタホウ酸が無く、健康によいメタケイ酸を多く含み炭酸ガスも適度に多く、胃腸の機能を高める作用が期待できる。
酸化還元電位も低く、日本には安全基準はないがラドンもアメリカの基準をクリアーしており、安全で理想的な美味しいエネルギーの高い水と考えられる。